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永遠なる御父の宮

説教要旨(1月14日 朝礼拝)
ヨハネによる福音書 2:13-22
牧師 星野江理香

 イエスは「わたしの父の家を商売の家としてはならない」と、他で見ることのないほどの怒りの様相で、神殿から商人たちを追い出されました。
 確かに、神殿の「異邦人の庭」で行われていた供え物用の家畜の売買やローマ皇帝の像の貨幣を神殿に供える銀貨に換える両替商は、遠方からの巡礼者や各地の礼拝者の利便性に寄与するものではありました。けれども、それは何時しか建前と化し、祈りと礼拝の場であり神様の御座所として守られていた所は、商人と大祭司一族の利得の場となり、神殿の世俗主義化・商業主義化を招いていたのです。
 神様は、私たち人間の心を御覧になる御方です。信仰深さの仮面に隠れた人間の欺瞞、偽善、悪徳、隠れたところの背信にお気づきにならない主イエスではありません。それは何より、神様がまことに神様として畏れ敬われていないこと、つまり「神が神とされていない」ということであるからです。そして、人間の欲と欺瞞と偽善と隠れた悪徳の支配下にあったこの壮麗な神殿は、紀元70年、ローマ軍によって破壊されてしまうのでした。
 また、その公けのご活動最初のエルサレム滞在にあたって、主イエスは、人々が救い主を待ち望んで祈りを捧げたその場所で、すぐにも「もう待つ必要はない」と福音を告げることができたはずでした。ところが、現実のエルサレム神殿は、そんな状況にありませんでした。だからこそ、おそらくは心の内を涙で溢れさせながら、主イエスは激しい行動を起こされたので、弟子たちに「あなたの家を思う熱意がわたしを食い尽くす」という詩篇の言葉を思い出させたのです。
 また、主イエスがこのような行動に出られた今一つの理由は、当時まだ無名の、ガリラヤの片田舎出の貧しい青年としか見られなかった御方が、多くの人の心に福音を響かせるために、そして彼らをみ救いに入れるために、それが必要だったからでした。そうして、壮麗な神殿を誇り、神様を畏れ敬うように見せながら、その実、神様ではないものに支配され、世俗主義化・商業主義化していた人々を回心へと導き、彼らをまことの神の民として取り戻すためでもありました。そのために主イエスは、どんなことをもなさったのです。人々を、私たちを救いたいと願われたのです。それが御父なる神様が、唯一人のみ子を主イエス・キリストとしてこの世に与えられた、ひたすらな願いであるからです。
 この騒動に憤慨して権威のしるしを求めたエルサレムの指導者たちに、主は「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる」とお応えになりました。ここでいう神殿は、主ご自身のお体を指しての言葉でした。そして主イエスは、十字架の死を受け容れられ、ご自分の血で洗われ浄められた新しい神殿である教会をこの世におたてになりました。それは、戦争にあっても迫害にあっても、時代が変わって2000年を経た今も足を地につけ頭を天に置いて立ち続けているのです。
 何故なら、教会は、十字架の死から三日目に甦られた主イエス・キリストが、ご自身を頭としてこの世界につくられたものにほかならないからです。そして、教会は第一に、主の十字架のみわざによって贖われ聖霊を与えられた私たちという主の弟子の群れです。そして、第二には、私たちが礼拝をささげる場所であると同時に主がご臨在くださる神の御座所であり、また、この世における私たちの“ホーム”でもあるのです。
 赦された罪びとの群れである教会では、いろいろなことが起こるでしょう。しかし、どんなことがあろうとも、教会は二度と人間の罪に穢れることはありません。教会の頭・中心に主イエス・キリストがおいでになるからです。教会を愛し、主を愛し、また互いに助け支えあいながら、新しく始まる日々、永遠なる御方の命に生かされて、様々な問題や課題を乗り越え、それぞれに与えられている福音の使命を果たしていきたいのです。

説教一覧(2023年度)

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